蕎麦屋、という言葉の響きからは想像もできないスタイリッシュな空間。いわゆる「デート仕様」（←死語！）ということか。こういうケレン（外連）は好きになれんなあ、と店に入った時のテンションは極めて低い。というのも、８月下旬の猛暑の中を渋谷駅から延々と坂を登ってきたのだが、前を歩く２０代の若者達の歩みが異様に遅いのだ。しかも数人で歩道一杯に横並びの「Ｇメン歩行」（←死語！）。注意をして、逆に「オヤジ狩り」にあうのはコワいから、しぶしぶ我慢をしていたのです。

さて、結果的には、そんなウサをすっきりと吹き飛ばしてくれる、素晴らしい蕎麦屋でありました。特筆すべきは、これまたケレン味たっぷりかと思いつつ頼んだ「豚角煮蕎麦」。自らの先入観と偏見に反省をし、将来自分の老後を支えてくれるであろう２０代の若者ともしっかりと接して行かなければ、と思い新たにした一夜でした。