粋場蕎麦「ひさ奈」@糀谷 ★★★★☆

2013.12.17

本年の〆は、衝撃の出会いで、初めて★★★★★になったこの店で。

IMG_0637.jpg「ふわっとろっ」そばがきIMG_0639.jpg三色

TEL:03-3742-0616 住所:東京都大田区西糀谷4-21-17
二色せいろ:945円  

食べログ

よし房「凛」@根津 ★★★★☆

2013.11.14

大殿を迎えるとすれば、やはりこの店だ。

IMG_0568.jpg必ず食す「ごぼう天蕎麦」IMG_0567.jpg鴨のハツ

TEL:03-3823-8454 住所:東京都文京区根津2-36-1
せいろ・田舎:750円 牛蒡天蕎麦:1000円 地酒:650円〜

食べログ

「麹也」@木挽町 ★★★★☆

2013.10.9

新蕎麦で「太打ち」を食す会

IMG_0526.jpg力強い「太打ち」IMG_0521.jpg突き出し

TEL:03-3546-2588 住所:東京都中央区銀座2-14-5 サンコービルB
手打十割蕎麦(細打ち・太打ち) 800円、酒 850円〜

食べログ

友庵@新橋 ★★★★☆

2013.9.18

昨年3月以来の再訪。使い勝手の良さは相変わらず。

IMG_0509.jpg本日の一番人気、莫久来IMG_0510.jpg酒肴4点盛当会で昨年3月に訪問してから、個人的には3回ほど利用。気取らず、肩肘張らず、心安らかにほっこりとしながら、酒と蕎麦が楽しめる店。酒肴は凝ったものはないけれど、鮮度や取り合わせなど、クオリティは非常に高い。「酒肴4点盛り」は季節によって内容が変わるのだが、本日は珍味の代表格である「梅水晶」が入っている。「珍味とは、海産物に限るらしい」などと誰かが言い始めると、「蜂の子はどうなんだ」と茶々が入る。話の流れの中で小ネタを拾う、取るに足らない話題と笑い声が絶えないオトナの宴席。悪くない。

種モノ、とじモノが抜群だ

IMG_0511.jpg親子付け汁蕎麦IMG_0512.jpg豆腐かき玉蕎麦, 豆腐かき玉蕎麦。最高!昨年も高評価であった「親子つけ汁蕎麦」と「豆腐かき玉蕎麦」。いずれも卵の火の通し方が絶妙。豆腐のとろりとした食感は、明らかに病み付きになること間違い無し。
個人的には、冷たい蕎麦を温かい汁に浸けて食す「つけ汁蕎麦」よりも、種モノ系の方がこの店の蕎麦には合っているように感じた。

TEL:03-3593-7171 住所:東京都港区西新橋1-11-8
もり:650円 親子付け汁蕎麦:950円 生ビール:550円

店のホームページ

「麹也」@木挽町 ★★★★☆

2013.8.21

「凛とした」蕎麦は気持ちが良い

IMG_0504.jpg細打ちは安心のクオリティIMG_0501.jpg鮎の一夜干し「あの店に行けばアレが食べられる」・・・一定のクオリティを常に維持して行くことが「プロ」なんだと思う。「今日のは出来がイマイチだから、お代はいらないよ」なんて、職人気質を気取っているだけだ。天候の影響を受けやすい蕎麦粉が相手とあっては、店主も言いたいことは山ほどあるに違いない。しかし、「麹也」にはいつ来てもその度に「美味い」とつぶやいてしまう「細打ち」がある。エッジの立った歯応えを楽しむと、味と香りが口中に広がる。媚びない、群れない。凛として野に咲く一輪の花のような清々しさ。

しかし、飲んだなあ。蕎麦前の酒肴も気が利いたものが多いので、ついつい酒が進み過ぎる。高くついたのは、飲み過ぎたからだぜ。

TEL:03-3546-2588 住所:東京都中央区銀座2-14-5 サンコービルB
手打十割蕎麦(細打ち・太打ち) 800円、酒 850円〜

食べログ

手打ちそば「多心」@渋谷 (再訪後評価予定)

2013.7.26

こんなところに、こんな店が…意外性と隠れ家感満点

IMG_0484.jpg水茄子を胡麻油で。美味。IMG_0483.jpgお通しの酢の物、酢の加減が絶妙。渋谷の喧騒を離れ、桜丘の坂を上り切ってから少し下った郵便局のほど近くにひっそりと佇む店。外観も内装も蕎麦屋のそれではなく、和食割烹の風情だ。蕎麦前の酒肴はレベルが高い。素材も良いが、凝り過ぎず、真面目に直球で勝負している感じで、気持ちが良い。
一方で蕎麦は味と香りはあるのだが、歯触りが粉っぽく、喉越しが良くないと感じた。茹でと水切りの問題なのか。ちょっと意外だったので、近々再訪してみることにする。

TEL:03-3780-5820 住所:東京都渋谷区桜丘町21-4
せいろ:680円 ビール(ハートランド):680円  

食べログ

「なゝ樹」本店@恵比寿 ★★★☆☆

2013.6.25

信州料理というだけあって、量は多い

IMG_0440.jpg恵比寿だけあって、サッポロラガー「赤星」常備。IMG_0442.jpgキノコの卵とじ蕎麦野沢菜漬、おやき、蜂の子、ザザムシ、馬刺…食材としての信州名物はもろもろあるが、信州出身の小生が今回郷愁を感じたのは、「鰹節を振って醤油をかけ回す」というラストタッチの調理法だ。子供の頃から、お浸しやお新香、冷や奴などはもちろん、丸茄子を蒸かしたものにも鰹節を振って醤油をかける。素材そのものの味を完全に壊してしまう訳ではないが、味の方向性は似通うので、子供ながらも「何だかなあ」と思ったものだった。
信州人は「田舎者」というコンプレックスから、遠来の客に食事を振る舞うときにはとにかく量を多くして、「もう満腹です、食べられません」と言うまで供する、という県民性があるそうな。果たしてこの店も酒肴はそれぞれ量が多い。
蕎麦は太く黒く、量とともに食べ応えも十分なのだが、ちと茹で過ぎなのか香りがとんでしまっていたのが残念。でも、満腹・満足しました。

TEL:03-3496-2878 住所:東京都渋谷区恵比寿1-13-2
信州蕎麦:630円 ビール(「赤星」):550円  

食べログ

粋場蕎麦「ひさ奈」@糀谷 ★★★★★

2013.5.16

確固たる基盤、意外性、そして新しい発見。文句無しの満点店誕生!

IMG_0410.jpg赤ワインに合う鴨なん蕎麦IMG_0407.jpg「フォーゴ」は火の意当会ZZZも12年、訪れた蕎麦屋はのべ100店以上。中には気に入って個人的にも再訪を繰り返している店も複数あるが、五つ目の★を付けた店は無かった。ひとえに筆者の天邪鬼な性格に起因することは確かなのだが、どんなに美味くても、これまでの蕎麦の延長線上にあると感じてしまうからだ。最後の★は、これまでに無い新しい世界を見せてもらったときにこそ相応しい、と考えていた。そして、それが今日だった。
赤ワインを供する蕎麦屋がこれまでに無かった訳ではない。食わず嫌いといえばそれまでだが、試してみようと思えなかったし、「本日のおススメ」となっていたので勇気を奮って頼んでみたら「品切れです」となって憤慨したこともある。今回は、特段のリコメンドがあったわけでも無く、オーラを感じたのでもなく、まあ、これが「縁」ということなのか。
さて、この勝沼醸造社製の「アルガーノ フォーゴ」という赤ワインは秀逸であった。市価でも千円前後の普段飲み用だが、醸造者によれば「日本人の繊細な味覚に合い、料理とともに味わう食中酒として、控え目でやさしい味わいを大切に」したとのこと。冷やされたことによって酸味も渋味もほど良く抑えられ、「アナゴのかえし焼き」などはもちろん大丈夫だったが、驚いたのは「鴨なん蕎麦」とのマリアージュ。鴨と相性が良いのはわかるが、鴨の脂が溶け出した汁、それをまとった蕎麦ともバッチリ。そのまま口中で蕎麦を噛むと、蕎麦の香りがブレンドされて一種妖艶な味わいが広がるのだ。
一同唖然、文句無しに五つ目の★を付けることにした。

蕎麦前も充実、実力あり。

IMG_0403.jpgエシャレット焼き味噌。取り合わせの妙。IMG_0404.jpg鴨皮と野菜の蒸し物。鴨の脂が美味!IMG_0409.jpg三色盛りIMG_0406.jpgこの食感はクセになる。この店は新加入のヤーゴ氏の選定。京浜急行羽田線「糀谷」駅といえば、当会では「浅野屋」に何度と無く行っているのだが、この店は全く知らなかった。木をふんだんに使い、大胆なガラス壁面の採光など凝った内装・外装は、失礼ながら街の風情とはミスマッチか。そんな意外性も評価を押し上げるが、いやいやどうして、蕎麦も蕎麦前も素晴らしい出来映え。
蕎麦は「せいろ・田舎・更科」の三色盛りをお願いした。せいろは香り高く、エッジも効いている。田舎は、個人的にはもう少し固茹でが好みだが、一気に五人分をお願いしたので、この太さならやむ無しか。特筆すべきは更科。ここまで蕎麦の味のキャラクターを失わない更科は初めてだ。
季節を変えて再訪したい店となった。

TEL:03-3742-0616 住所:東京都大田区西糀谷4-21-17
二色せいろ:945円  

食べログ

手打ち蕎麦「菊谷」@巣鴨 ★★★★☆

2013.4.25

予約で満席・夜はほぼ2回転、も納得の品質

IMG_0394.jpg完成度の高い蕎麦IMG_0392.jpg先付け酒肴盛り合わせ「お店から電話があり、本日19時〜の予約がたくさん入っているためお得な蕎麦付きミニコース(2,500円)を薦められ、OKしました」と本日の幹事である美佳姫からのメールに、「ちっ、エラそうに」と舌打ちをしながらも、この店は前から行ってみたかったので、足取りも軽く巣鴨に向かう。ちと早く着き過ぎたので、地蔵通り商店街をぷらぷら流していると「アジフライ」の文字が目に飛び込んで来た。たまらず「ときわ食堂」に入って、アジフライ1枚とコロッケ1ヶ、そして瓶ビールを1本で下拵えをする。蕎麦を前に邪道の極みだが、ま、気にしない気にしない。

さて、「菊谷」。メニューをお仕着せして来た店主はどんな輩なんだ、と対決姿勢で臨んだが、いやいや、人懐っこく真面目で一生懸命な第一印象に、瞬時に許してしまった。木材を多用した、明るく清潔な店内の雰囲気が気持ちを和らげてくれたのかもしれない。
酒肴は、どれも主張し過ぎずにほど良い出来栄えで、酒が進む。蕎麦は、せいろだけでも使用する粉の差で種類があり、さらに別の打ち方をしたものもあり、「二種」「三種」と好みで選ぶことができる。定番と思われる「二八」は味も香りもバランスが良く、素直な味わい。店主おススメの「九一」は、一転して田舎蕎麦のような野趣あふれた風味が漂う。

蕎麦好きが高じて始めたというだけあって、心から蕎麦を愛し楽しんでいる様子が、自然と嫌味無く伝わってくる。清々しい気分になることができる蕎麦屋であった。

TEL:03-3918-3462 住所:東京都豊島区巣鴨4-14-15
もり:600円  ビール(エーデルピルス 生):550円

店のホームページ

ラーメン「紋蔵」@穴守稲荷→蕎肆「浅野屋」@蒲田 ★★★★☆

2013.2.28

番外編の「紋蔵」は煮込みが絶品。久々の浅野屋は変わらずクオリティ高し。

IMG_0373.jpg手前が海苔かけ、向こうがせいろIMG_0371.jpg鮮度抜群。ZZZが蕎麦の食べ歩きをする会であることは言わずもがななのだが、麺つながりでラーメンに展開したということではない。穴守稲荷で絶大な人気を誇るこのラーメン屋、ほとんど全員がオーダーする「もつ煮込み」が素晴らしいのだ。筆者は昨年末にたまたま縁あってこの「煮込み」に遭遇し、瞬間に虜になった。この店は生活導線には全く無く、はっきり言って小生にとっては極めて不便なロケーションにあるのだが、半月も経たずに再訪。昨年出会った店の中で間違いなく印象度ナンバーワン。そんな話を前回のZZZで披露したところ、全員から渇望されて今回の訪問となった次第。
この店の常連で、小生を引き合わせてくれたヤーゴ氏は前日も訪問していたようだが、この日の水先案内人を買って出てくれた。おかげさまで、メニューには載っていない数々の酒肴にありつくことができ、一同大満足。ちなみに、ラーメン屋であるにもかかわらずこれまで一度もラーメンを食すことが無かったのだが、今回全員で食した「塩チャーシューメン」は美味であった。

さて、やはりZZZであるからには、日本蕎麦を食さなければ。店の前の環八をタクシーで移動し「浅野屋」に。ZZZでも過去2回訪問しているが、クオリティの高さ、コストパフォーマンスの高さにおいて抜群であった。変わらず、蕎麦は香り高く、エッジも立っていて喉越しも良い。汁が若干甘めに感じるが、好きずきだろう。店内の雰囲気含め、蒲田から少々離れたロケーションを良い意味で裏切る、素晴らしい店は相変わらず健在であった。

ラーメン「紋蔵」
TEL:03-3742-8380 住所:東京都大田区羽田4-4-6
もつ煮込み:450円  「獺祭」:600円

ラーメン「紋蔵」食べログ

蕎肆 浅野屋
TEL:03-3738-3426 住所:東京都大田区南蒲田2-18-4
せいろ:680円

店のホームページ

手うち蕎麦「山水」@亀戸 ★★★☆☆

2013.2.26

自宅近くにあったら、普段使いで週に一度は通う店。

IMG_0368.jpg具沢山の粗挽きぶっかけは良くかき混ぜて食すIMG_0364.jpg青ネギおろし亀戸駅から京葉道路を渡って一本奥の道沿いに佇むこの店は、ご近所さんに愛される、気取らない「下町の蕎麦屋」風なのだが、蕎麦も蕎麦前も決してレベルは低くない。いや、むしろ高いというべきだ。
おひたしやおぼろ豆腐など、軽目にスタートしたいときのやさしい酒肴は300〜400円程度からあって、懐にもやさしい。天婦羅盛り合わせ1200円もボリューム十分、黒板に書かれた「本日のおススメ」には季節感が感じられて楽しくなる。
蕎麦は、いずれもぶっかけを食した。蕎麦が見えなくなるほど山盛りに散らされた青ネギの辛さが食欲を増す。粗挽きの蕎麦との相性も良いのだが、汁の味わいが飛んでしまったのは残念だったか。粗挽きぶっかけの具は、青ネギ・大根・海苔・ゴマに焼き味噌があり、さらに生の卵黄まで。これらを良くかき混ぜて食す。
し、しまった。やはりせいろも食してみるべきであったか。。。

TEL:03-3684-0543 住所:東京都江東区亀戸6-24-8
青ネギおろし:1100円  ビール(エビス):550円

店のホームページ

手うちそば「夢呆」@白金高輪 ★★★☆☆

2013.1.29

学芸大学駅近くにあった有名店が3年間のブランクを経て白金高輪に開店

IMG_0357.jpgサッポロラガー、通称「赤星」IMG_0362.jpg食感楽しい「夢呆蕎麦」東急東横線「学芸大学」駅は、駅を挟んで東側の「遊山」、西側の「夢呆」と人気店が集中していた。夕方から深夜営業する「遊山」に比べると、「夢呆」は家族連れも通えるような気取らない内装の店であったと記憶している。ここ数年は出掛ける機会もなかったため、店を閉じていたことは知らなかった。3年振りに白金高輪で始められたとあって、本年初回のZZZを行わせていただくことに。
白金高輪の駅からほど近く、モダンな内装の店に生まれ変わっていた。店内はそれほど広くはないが、二階も個室含めた座席があるので、席数は結構多い。
さて、酒肴は素材勝負のシンプルなものが多く、良質であることははっきりしているが、値段はそれなりに高目か。
蕎麦も良いことは明らかなのだが、あまりにも「優等生」、迫力に欠け、印象に残りにくい。小生は店名の冠された「夢呆蕎麦」を食した。大根のつまや大葉が混在したシャキシャキとした爽やかな食感は楽しめたが、蕎麦の香りや味わいは失われるし、何よりこれは夏場に向く料理で、この真冬に頼むものではなかったと反省。
日本酒も良い揃えだが値段もそれなりに。特筆すべきはサッポロラガー、「赤星」を置いていることか。現在では国内唯一の「火入れ」したビールは、少々温度が上がっても味が変わらず飲み飽きない。硬派な味作りは、蕎麦の香りを邪魔すること無く、相性は抜群であった。

TEL:03-6459-3973 住所:東京都港区高輪1−1−12カペラビル
せいろ:840円  ビール(サッポロラガー瓶):683円

店のホームページ